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【知らないと損する!】地盤改良ってなに?注文住宅で避けて通れない“見えない工事”の話

2025.07.05
地盤改良

こんばんは。

堺市の工務店で注文住宅を建てているグローハウジングアラカワの吉川です。

注文住宅の打ち合わせが進む中で、意外と「何それ?」と驚かれることが多いのが地盤改良工事
「聞いたことはあるけど、どんな工事か知らない」「できれば費用を抑えたいけど、やらないとどうなるの?」という方も多いのではないでしょうか。

今回はそんな「地盤改良」について、初めての方でもわかるようにやさしく解説します。
家づくりの“土台”となる重要な工事。だからこそ、正しく知って、納得して選ぶことが大切です。


◆そもそも「地盤改良」って何?

地盤改良とは、その名の通り地盤(=土地の地面)を強くする工事です。
地盤が弱いままだと、建物が傾いてしまったり、地震で大きく沈んだりするリスクがあります。

地盤調査の結果、「このままでは建てられない」「建てても不同沈下する恐れがある」と判断された場合に行うのが地盤改良です。


◆なぜ必要? 地盤改良が必要になる理由

地盤が弱い=「支持力」が不足しているということです。
建物の重みをしっかり支えるだけの強さが土地にない場合、何らかの対策が必要です。

特に以下のような土地は要注意です。

  • もともと田んぼや池だった
  • 盛土(もりど)で造成された土地
  • 粘土質の地盤や砂地
  • 周辺に不同沈下している家がある
  • 開発分譲地の端の方や切土・盛土の境目

また、大阪府堺市や寝屋川市などの湾岸寄りエリアでは、埋め立て地や軟弱地盤が混在するため、調査と改良が必要になるケースが比較的多く見られます。


◆どんな調査でわかるの?

建築前に必ず行うのが地盤調査です。

一般的に使われるのは「スウェーデン式サウンディング試験(SWS試験)」。
先端についた重りを回転させながら地中に貫入させ、地盤の硬さや支持層の深さを調べます。

この調査結果に基づいて、必要な地盤改良の有無や、適した工法が判断されます。


◆主な地盤改良の方法3つ

① 表層改良工法(費用:約30〜60万円)

土の表面から2mほどまでの浅い地盤を、セメント系の固化材と混ぜて地面を固める方法です。
比較的コストが抑えられるため、地盤がそれほど悪くない場合に多く使われます。

  • メリット:安価・工期が短い
  • デメリット:深さが浅い地盤に限られる

② 柱状改良工法(費用:約60〜120万円)

軟弱な地盤の下にある強固な支持層まで、セメント柱を作って支える方法です。
支持層が2〜8mくらいにある場合に選ばれます。最も一般的な工法です。

  • メリット:支持力が高く、広いエリアに対応可能
  • デメリット:土壌汚染のリスク・杭の撤去が難しい

③ 鋼管杭工法(費用:約100〜200万円)

地中深く(10m以上)の支持層まで鋼管を打ち込む工法
特に支持層が深い場合や、重たい建物(3階建てなど)で用いられます。

  • メリット:施工精度が高く、支持力が非常に高い
  • デメリット:費用が高く、施工騒音が出やすい

◆地盤改良の費用はどれくらい?

地盤改良費用は、地盤の状況+建物の重さ+工法の選定によって変わります。

▼平均費用目安

工法費用帯(30坪程度の家)
表層改良約30~60万円
柱状改良約60~120万円
鋼管杭約100~200万円

特に3階建て住宅は建物の荷重が大きくなるため、柱状改良や鋼管杭が必要になるケースも多く、予算に余裕を持たせておくことが大切です。


◆「地盤改良なし」で建てられることもある?

はい、調査の結果「地盤が良好で支持力も十分」と診断されれば、地盤改良は不要になります。
土地購入の段階で、地盤が強い場所を選べれば、コスト削減にもつながります。

ただし、同じ分譲地内でも場所によって地盤の強さに差があるため、購入前に過去の調査結果を確認する、または事前調査を依頼することが重要です。


◆地盤保証制度って?

地盤改良を実施したからといって「100%安心」というわけではありません。
そこで用いられるのが地盤保証制度です。

第三者機関による保証がつき、不同沈下などが発生した際に補修費用が保証される仕組みです。

一般的には20年保証(最大5,000万円まで)などが多く、地盤調査と併せてセットで付けられることが多いです。
家づくりの「見えない安心」として重要なポイントです。


◆まとめ|地盤改良は「保険」でもある

地盤改良は、建物を建てる前に必要不可欠な“縁の下の力持ち”です。
目に見えない工事だからこそ、「本当に必要?」「高すぎない?」と感じてしまいがちですが…

  • 家が傾くリスクを減らす
  • 長持ちする家をつくる
  • 万が一のために備える
    という意味で、地盤改良は将来の安心への“投資”です。

弊社では建築目線でお土地探しからさせて頂いております。

気になる方はぜひ資料請求からお願いします。